美術教育課程

Art Education Curriculum

大好きを入口に
~美術科からのメッセージ~

描くこと、創ることが好きな小中学生のみなさんへ

好きな絵を描いたり、工夫して工作したりするのは楽しいですよね。
お気に入りの作品ができると、うれしくて何度も眺めたり、
一生懸命に頑張った自分が誇らしく感じたりしませんか?
また、「もっといろんなことをやってみたいな」という気持ちが
起こったりすることがありませんか?
女子美は、そんな気持ちを持っている生徒でいっぱいです。

好きなことに共通点がある生徒たちは、
好きなことだけでなく、悩みや辛いことも
共感できる友達になります。
にぎやかな人も物静かな人も、共に学び、尊敬しあい、励ましあって、楽しく学校生活を送っています。

以前、ある生徒が話してくれました。
「入学してすぐの美術の授業で感動したのです、
みんな美術が好きだから!」
このサイトから、生徒の作品や様子を見て、
ぜひ女子美祭のときなど、学校に遊びに来てください。

保護者の皆様へ

本校では、好きな美術を通して、生徒たちがどんどん成長していきます。
美術室では、全員がそれぞれに集中して自分の制作に打ち込んでいます。
私たち教員は、そんな生徒たちの情熱に応え全力でサポートするために、日々研究を重ねています。
様々な技術が発展していく現代において、自分で考え自分の手で何かを作る、
そんなことができる人の希少性は、絶え間なく高くなり続けているようです。

保護者の皆様の中には、我が子が何かを作っている時の
様子が普段と違うと言う方が多くいらっしゃいます。
にぎやかな子も物静かな子も、すごい集中力で驚くそうです。
お子様が作品を完成させた時は、達成感のある表情をして
いらっしゃるのではないでしょうか。

実はその中に、多くの成長の要素が含まれています。
観察力、発想力、計画性、努力、根気、応用力、
挑戦する気持ち、失敗を乗り越えるレジリエンス、
自己肯定感と客観性、思いやり、
そして、自分の考えであり、力の成果である作品を
発表する勇気など、挙げればきりがありません。

美術室で生徒が作品作りに向き合う様子や、
一息つきながら互いの作品に感想を言い合ったり、
笑ったりしている様子を見ていると、
学校創立のころから今まで変わらない自由な空気が
校舎に流れ続けているように感じます。

1915年に創立された本校では、爾来ずっと変わらず、
個性を認め合い、好奇心にあふれ、毎日を楽しむ生徒が集まります。
もう一つ変わらないのは、そんな生徒たちを送り出し、
その子の「好き」を尊重し、応援する保護者がいることです。

ここには、入学時から卒業まで続く、美術をベースとした豊かな時間があります。
数学や哲学を一生のなりわいとする人と同じくらい、
美術を一生の仕事にする人の割合は少ないと思います。
でも、女子美での美術時間を過ごした体験は、どの道に進んでもその人とともにあり、
その周囲の人にも豊かな影響を与える糧となることを私たちは知っています。

中学校

1 年次

描く楽しさ、美術で遊ぶ

週4時間
  • 「陶芸でつくる“うつわ”」
  • 「夢見る動物」
美術A
「描く・触れる・話す・考える」をキーワードに美術を楽しく学びます。絵具をたっぷり使いながらのびのびと絵を描いたり、素材に直接触れて感触を楽しみながら立体物を作ります。時には互いの作品を鑑賞し合い、自分の感想や考えを述べ合うなど、さまざまな方法で課題を体験します。
小さな頃から抱いてきた「美術が好き!」という気持ちを大切に育て、表現することの豊かさや喜びを感じます。これから学んでいく美術教育を十分に享受できるように、情操を育み豊かな感性を育てていきます。
2 年次

驚きや感動から発見へ

週4時間
  • 「キャンペーングッズをつくろう」
  • 「型染めでつくる日本の文様」
美術B
さまざまな画材や表現するための道具の使い方を学びながら、たくさんの課題をこなしていきます。絵を描いたり、物を作ったり、作品作りを通じて今までにない驚きや発見を導き出し、美術に対する関心や興味を深めます。
与えられたことにただ応えるのではなく、創意工夫する力を身につけ、自発性や個々の独創性を育てます。美術を学ぶことがただ楽しいのではなく、美術を学ぶ自分に目覚め、徐々に本格的になっていく美術の授業に、喜びを感じながら旺盛な制作意欲を育てます。
3 年次

表現の多様性を知る

週4時間
  • 「夏の風景」
  • 「公園遊具」
基礎絵画
美術を学ぶための基礎としてもっとも大切なものの見方を学びます。モチーフを丁寧に見つめ、描くための観察力や集中力を鍛えます。構図の取り方や明暗の捉え方など具体的な絵画表現を学ぶとともに、表現の多様性を知ります。本格的に学ぶ高等学校での授業に多角的に対応できる基礎力を養います。
基礎デザイン
色彩表現や立体制作を通して、造形性に対する興味を深めます。自分の身の回りに目を向け、いろいろなものが人の手によってデザインされていることに気づきます。制作意図や伝えたいことを自分の言葉で説明するプレゼンテーション能力を身につけ、高等学校からのデザイン教育に対応できる基礎力を養います。

高等学校

1 年次

美術の可能性を考える

週6時間+美術史1時間
  • 「初めての油彩」
  • 「幾何構成」
  • 「鋳造:レリーフ表現」
絵画Ⅰ
水彩画や油彩画、木炭デッサンなどに取り組み、絵画表現の基礎を学びます。初めての油彩画では、静物を中心に油絵独自の楽しさを体験します。
デザインⅠ
生活を楽しく彩るデザインの世界にまなざしを向け、平面構成や鉛筆デッサン、またコンピュータを使ったデジタルデザインの基礎を学びます。
工芸・立体Ⅰ
工芸制作や立体制作に必要な知識や心構えを身につけ、道具の扱い方や素材の性質を理解し、工芸・立体の表現の基礎を学びます。
2 年次

表現の幅を広げる

週10時間
  • 「ミクストメディアドローイング」
  • 「空間演出」
  • 「陶芸:ボンボニエール」

絵画コース

絵画Ⅱ
絵画制作の基礎力を高めます。制作における発想や構成の方法を学ぶとともに、いろいろな素材を知ることで表現の幅を広げます。自作に対する客観的な視点を持ち、より高度な専門分野へ関心を深めます。

デザインコース

デザインⅡ
1年次で習得してきた基礎力を発展させ、表現の幅を広げます。発想の段階から作品の完成に至るまで、個性を大切に展開していきます。デザイン分野が担う表現世界と社会における意味を理解し、専門性を深めます。

工芸・立体コース

工芸・立体Ⅱ
ものづくりの基礎を発展させながら素材研究や表現力の向上を目指し、表現の幅を広げます。素材の性質や特性を活かしながら表現を模索します。工芸・立体制作の関心や興味を深め、専門的に学んでいきます。
3 年次

将来に向かって

週10時間
  • 「自画像」
  • 「モチーフ構成」
  • 「パート・ド・ヴェール:うつくしいかたち」

絵画コース

絵画Ⅲ
大学・短大での美術教育に対応できる描写力習得と素材研究を積極的に行います。芸術の普遍性について日々の制作を通じて考え、自己と美術との関わりを見つめていきます。最高学年として質の高い卒業制作を目指します。

デザインコース

デザインⅢ
大学・短大での美術教育に対応できる描写力習得と専門的なデザインワークを通し、創意に富む表現力や技術力を身につけます。本校で学んできた集大成として完成度の高い卒業制作を目指します。

工芸・立体コース

工芸・立体Ⅲ
大学・短大での美術教育に対応できる描写力習得と形や構造を素早く把握する力を身につけます。素材に興味を持ち、研究を重ねて自作に活かします。卒業制作では、計画的に取り組み表現力豊かな作品を完成させます。